2024年2月21日水曜日

部内での製品勉強会

私のチームではAutomation製品を担当していますが、昨年より皆さん領域が広がっており、新卒や中途採用のメンバーもいることから、毎週部門内で製品の勉強会をやっています。先週はApp Connect Enterprise (ACE)、そして今週はMQの勉強会をやりました。

私自身も、ACEやMQは概要は知っていますが、専門にしたことはなかったので、いろいろと楽しく疑問をぶつけながら勉強会をやっています。疑問をぶつけあう楽しさと、そこから深まる学びについても、メンバーに体感してもらいたいので、極力講師が話すだけにならないようにしています。

ACEの時間ではシステム連携の全体像における位置づけや、過去の経緯(MQSI、WMQI、WBIMB、WMB、IIBなどの経緯)、そしてプロトコルやデータフォーマットの差を吸収し、データ加工処理を行う基本や、最近の多様なアプリケーションへの対応などについてをみんなで再確認しました。また、iPaaSについても学びました。システムにはいろいろなプロトコルやデータフォーマットがあり、またプログラムでデータフォーマットを扱うためには、内部的にパーサーを使って解析して、それを変換して、、などをわいわい話しています。私自身も20年以上前にXMLの本を書いたことがあるので、XMLパーサーという言葉が少し懐かしかったです。

CSMチームではメンバーが自発的に動画を作っては公開していますが、iPaaSについては以下の動画が学びになります。

 

そして今週はMQについてを勉強しました。
まずはMQの概要や特徴についてを確認した上で、IBM Cloud上のMQサービスを使ってハンズオンを実施しました。Cloud上にキューマネージャーを作成し、手軽にcurlなどからREST APIに向かってメッセージの送受信を確認しました。

この手のハンズオンは、実際に動いて達成感があるのですが、案外本質を忘れてしまったりするので、自分たちが今手でやっていることが、実際のシステムだとどういう部分にあたるのかというのを考えながら実施しました。若い世代のメンバーにはREST APIは馴染みがあるでしょうが、実シーンでMQを使う場合は、なかなかRESTという選択肢にはならないのでは、ということなどをみんなでディスカッションしました。

この日の勉強会はこちらのセッションの講師の人が来てくれたのも心強く、盛り上がりました。

MQは以下のサイトも勉強になりそうだね、と会話しています。

IBM MQの基礎知識 - IBM Developer Learning Paths 日本語サイト 

よくわかる!IBM MQのことならMQ虎の巻|AOIchan@IBM

1つ目のサイトはMQのバッジも取れるようなので、私も暇な時にチャレンジしてみたいと思います。

2024年2月17日土曜日

ノーツコンソーシアム30周年記念のパーティに参加してきました

 先日、ノーツコンソーシアムの30周年記念パーティーが都内で行われました。私自身は長年IBMからのセッション提供として講演したり、ISEからの会員代表として参加して、関わってきました。その後も個人会員として続けていたのですが、こうしてこの記念のイベントに参加が出来てとても嬉しいです。

現在は業務として扱うこともなく、また業務用PCからNotesクライアントはアンインストールされてしまい、ユーザーとしても離れていますが、人生の半分はNotesと共にあったので未だに私の大事なパートナーでもあります。

Notes/Domino 14が今は最新と聞いていますが、私の知識はギリギリ12までです。昼間のセミナーは参加出来なかったので、具体的な進化は聞けませんでしたが、パーティーで何名かとお話するだけでも状況がわかってよかったです。

以下、感想です。

1. 成熟したコミュニティと製品愛

Notes/Domino 35周年というのも素晴らしい歴史ですが、コンソーシアム30周年というのも本当に素晴らしい話で、確かに私がNotesを始めたころには既に活動されていました。
私自身、今IBMのCSMとして、Instanaなどの新しいコミュニティを見ながら、そこを盛り上げたいと思っていますが、会員メンバーが30周年盛り上げ続け、東京だけでなく他の大都市でも個別の活動があり、多くの研究会活動やイベントの積み重ねで今があるのは、新しいコミュニティにとっての目標になると感じます。

さらに、参加者と交流していると、皆さんのNotes愛が美しく、「製品愛」という言葉をあちことで聞きますが、愛される製品として1つのモデルになると思いました。

2. CSMとして

今回、かなり久しぶりに顔を出したので、皆さんから今何をやっているか聞かれました。私は私で気になったのは、HCL社でも同様にCSMがあるのかどうか、とか、ライセンスの売り方は Perpetual なのか Subscription なのか、などです。本当は、Renewal に向けたどういう活動をしているのか、とか、Churn Riskに対して、どのように Retention 活動を進めるかなども聞いてみたいところでしたが、そこまではいかず。

3. 製品の進化について

製品のその後の進化について、少し会話をしました。触ったことがないですが、気になっていた Nomad Web のお話も聞けて、さらには Designer については、Domino 8.0以前の開発者の夢がかなったような話をきき、嬉しくなりました。
Dominoは古いと思われるところはありますが、昔からDominoのConferenceで開発チームの目指す方向性を聞くことで、業界の動向などへの理解も結構進んだので、またゆっくりDeep Diveなども聞いてみたいです。

4. 触れる環境について

今の自分にとって、既に触れる環境がなくなってしまった、というのも寂しい限りでしたが、それについても、いろいろと提案を頂き、選択肢があることを知りました。
Instana との連携など、簡単なので是非やってみたいと思いました。

5. 皆さん親切で嬉しい

 長年離れてはいましたが、皆さん変わらず話しかけて下さり、昔のこと、今のこと、未来のことなどのお話が出来てよかったです。
コミュニティを考えて行く上で、参加者のコミュニケーションというのは大事ですが、この日も、コミュニケーションがいかにも得意そうな方々が、イベントを盛り上げ、個々のメンバーに挨拶しながら会話をされていて、こういうイベント・コミュニティの運営にとって、大事なことだなと再認識しました。

最後に、記念品のポロシャツを頂きました!当日は久しぶりに、黄色のネクタイを使いましたが、あまりLotusグッズを持っていないので、こういうものは嬉しいです!



2024年2月15日木曜日

Instana Observability User Groupのご紹介

今日は、アプリケーション・パフォーマンス監視(APM)ツールのIBM Instana Observabilityについてです。監視、オブザーバビリティなどのキーワードにあわせて、APMという言葉が最近よく使われますが、このツールのユーザーコミュニティが、Connpass上で活動されています。

Instana Observability User Group(Instanauts_jp)

こちらは、Instanaユーザーが中心に活動するユーザーコミュニティです。
私はもともとLotus Notes/Dominoの技術者として、ノーツコンソーシアムなどの外部コミュニティを長年楽しんでいたので、Instanaでもこのようなコミュニティが軌道にのっていて嬉しい限りです。

例えばですが、この活動の第1回の様子を皆さんがX(Twitter)につぶやいたものがTogetterでまとめられていて、少し様子を見ることが出来ます。この時はIBM箱崎事業所で実施しましたが、その後様々な参加企業様のオフィスをお借りしてイベントをやっています。

Instanauts_jp #1 監視とオブザーバビリティのコミュニティはじめました! のツイートまとめ

ほぼ毎月のようにオンラインで最新情報のキャッチアップをしつつ、3カ月に1回はオンサイトで集まり、情報交換を行い、組織を超えてメンバー同士の交流の場となっています。更には、Lotus時代のコミュニティもそうだったのですが、IBM Champion輩出の場ともなっています。
さて、この集まりですが、次回は3/7(木)に新宿のAiritech様のオフィスで開催されます。

Instanauts_jp#4 みんなのInstana 全社展開とAI Observablity 

今回は、GMOあおぞらネット銀行様のInstana全社展開のお話を聞かせて頂けそうです。

こちらのイベントですが、Instanaを愛するIBMカスタマーサクセスのメンバーも、運営チームの一員としてお手伝いさせて頂いております。私も、可能ならイベントには毎回顔を出したいと思っています。

IBM SWの歴史の中でも、成功したユーザーコミュニティの代表といえば、Notes/Domino関連であり、そこから製品を愛する多くのIBM Championが生まれ、多くのセミナー、イベントなど長年の歴史がありました。その成功を間近で見てきた私も、そこで学んだ経験をベースに、このユーザーコミュニティに貢献していければと思います。

Instanaをもう少しよく知りたい人は、Instana リンク集を覗いてみて下さい。
レクチャーを見てみたい方は、例えば以前やったセミナーから、こちらをどうぞ。

2024年2月9日金曜日

Scaling Customer Successの紹介

 私たちのCustomer Success組織はグローバルチームでやっていますが、現在そのトップである Janine Sneed氏が外部向けに"Scaling Customer Success"というタイトルで、ニュースレターの発信をしています。

2022年4月14日に第一号を発行してから、本日現在はナンバーがついているものだけで13号、その他時々ナンバーなしがあります。2023年は3回ですが、今年は既に2回発行されていて、不定期ながらも発信継続の意思を感じます。基本はメルマガ購読者向けではありますが、個々の記事は購読者ではなくても読むことが出来ます。月に1回程度ですし、個々の記事は2-5分程度読めるので、IBMのCSMトップの発信に興味がある方は、購読してみるとよいと思います。

最新号の記事は「The Essential Skills of CS Leader」というタイトルで、CSリーダー陣に向けてのメッセージになっています。私も自分の成長のために気になるところです。

ざっと読むと、重要なスキルが4つ列挙されて、こんなことが書かれています。

1.    Human Centric Leadership

Soft Skill 改め、Human Centric Leadership という言葉を使っています。実際のスキルを考えてみると "Soft" という言葉が適切ではなく、CSアクティビティというものの中心には「個々の人間」がいるという考え方です。

それは、お客様やパートナー様に対して、ビジネスや技術の課題に関してを傾聴し、ソリューションを見つけていくこと。新たな可能性を提唱していくこと。お客様に誠実に向かうこと。現状維持の流れがある中で、新しい技術へ挑戦していくこと。

従業員に対して、彼らが信じるに値する強い視点を持ったリーダーとして、フォロワーシップを植え付けること。リーダーは、情熱的で、心理的安全性を植え付け、彼らが最高の仕事をする環境を用意し、彼らの意欲を掻き立て、コーチングとフィードバックを常に提供すること。

(原文ではchallengeという単語が2回使われていて印象的です)

ここでは最後に、The Power of Moments: Why Certain Experiences Have Extraordinary Impact という本を推奨していますね。The Power of Moments というのは、そのフレーズだけでも興味深いです。日本では「瞬間のちから」というタイトルで翻訳されているようです。

こちらの動画(英語)でその内容が軽く理解出来ます。Short Memorable Experienceが大事なんですね。


2.    Technical Skills

 CSリーダーはテクニカルであるべきだ、から始まっています。その程度/深さというよりは、技術に関する広範囲で実践的な経験が大事であり、製品開発、デモや検証、教育、セリングや技術利用についてテクニカルであるべきである。これは、「信頼性」「お客様やチームの経験を自ら経験するということ」「関連する疑問と問題解決に関する戦略を持つということ」という視点で、リーダーにとって重要だと言われています。

Janineが過去に経験した最高のCSリーダーは、製品管理、テクニカルセールス、デリバリー、コンサルティングやサポートの経験があったとのことです。つまり博識(Polymath)であるということ。こういう人は、幅広い知識があり、過去の教訓などをまとめあげ、魔法のように何かが作れるのでは、と期待されています。過去の経験をもとに、上手く行くことを繰り返し、上手くいかないことをやらない。

CS Leaders need to be integrating Gen AI into the way their CSMs work.という過去のブログエントリとも関連するとのことです(後で読みましょう)

 3.    Operational Skills

上記の2つのスキルは重要ですが、実行して結果を出さなければ意味がありません。

CSリーダーは、定められたやり方を上手く実施出来るようにし、CSM個々人へトラッキング出来るようなメトリクスを持ち、スピードと規模においてメンタルモデルが適用出来るようにするなど、CS実行力に優れている必要がある。

 4.    Excellence

これらをまとめあげるものは、Excellence - 卓越しているということ。自身とチームに高い水準を設け、チームには権限と説明責任を課す。Excellenceとは、自身でどう準備して立ち向かい、困難の乗り切るのか。誰も見ていなくても、やりたくない時も、毎日やり続けなければならない。

最後に、今回のトピックに関連した書籍が大量にリンクされています。Janineは勉強家ですね。

2024年2月4日日曜日

ブログ開設

日本IBMカスタマーサクセス(CSM)の村上です。このたび、個人でブログを始めてみることにしました。

今の部門に来るまでは、ISEという技術系組織で、Notes/Domino関連の仕事を主にやっていました。当時のNotes/Dominoは世界的にコラボレーションに関する積極性が高くて、2004-5年のブログブームにおいて開設する方がとても多く、私も同様にブログを書いていましたが、ブログ名に製品名も入っているし、CSMという視点とは違うかなと思い、新しいブログを作ってみました。

プライベートでも自分のメモの延長として気楽にブログを書くのが好きで、気が付くとこのブログで、7つ目になります(そのうち2つは続かなかったけど)。 

過去に書いていたブログ:http://domblogjp.blogspot.com/
初回エントリは2005年に書いていたようです。懐かしいです。

現在ですがCSMというポストセールス技術組織の中でAutomation関連の製品を担当しています。例えばアプリケーションの実行環境や、システム連携、運用高度化などに使われるソフトウェア製品や技術を、メンバーと研究しつつ、製品を利用頂いているお客様の利活用ステージが高まるよう、日々活動しています。私自身は現在マネージャーですが、技術や製品への興味が失われることのないよう、国内外の動向に着目し、このブログなどにメモしながら、前進していきたいと思っています。非公式にはなりますが、私たちの小さな活動も、少しずつこのブログの中でご紹介していければと思います。