先日10/10(木)に開催された、Instanauts_jp#6 みんなのInstana×DevOps 〜システム移行と新たな可能性〜に私もお邪魔してきました。こちらはInstanaユーザーコミュニティである、Instanauts_jpの今年3回目のオンサイトイベントです。
会場はGMOあおぞらネット銀行様のご厚意で、GMO Yoursという素敵な場所を使わせて頂きました。人数は全体で30名くらいでしょうか。今回の司会はエヌアイシー・ソフトの西尾様でした。
当日の詳細については、既にたくさんの写真と共に Togetter にまとまっていますので、こちらも是非ご確認下さい。
Instanauts_jp#6 みんなのInstana×DevOps ~システム移行と新たな可能性~ 実況まとめ
このブログでは、私の手元のメモなどから、その日の学びを記録しておきます。
まず「10分でわかるInstana」というセッションが、SOP株式会社の田村様からありました。10分という短いでしたが、以下の2点に要点を絞って、その魅力がわかりやすく説明されました。
1. Instanaは導入がラク
2. 依存関係が一目でわかる
Instanaはインフラ設定の必要がほぼ不要(環境によってはもちろんある)で、アプリケーションの再起動も不要で、アプリケーションとして設定せずメトリクスが取得出来る点が紹介されました。さらに、依存関係という意味では、システム開発時も運用時もおかしい構成が判断しやすく、影響範囲も絞りやすく、システム構成図も作りやすく、さらにはメンバー教育という観点でもよいと説明され、あっという間の10分でした。
その後、GMOあおぞらネット銀行の園田様から「Instana北米→東京リージョン移行事例」がお話されました。こちらは、ブログのエントリを分けてご紹介致します。
そして、この日の注目セッションでもあった「 Instana×DevOps対談」が、4名のスペシャリストで行われました。VITAの加藤様のテンポよい仕切りと共に、DevOps専門家のIBM黒川さん、Instana専門家のIBM古川さん(私のCSMチームですね)、そしてこの領域に非常に詳しい日鉄ソリューションズの原様で対談が進みました。
まずIBM黒川さんから、DevOpsの普及度がIDCの調査の結果実は60%もある、という衝撃の事実が公開されました。既にDevOpsには15年の歴史があり、十分に浸透しているのですね。
そんな中 DORA として知られる、DevOpsのパフォーマンスを測る4つのキーワードを、原様より紹介して頂きました。「デプロイ頻度」「変更リードタイム」「変更時の障害率」「デプロイ失敗時の復旧までの時間」ですので、覚えておきます。
さて、実際にはクラウドサービスなどは毎日何度もデプロイされている中、従来型エンタープライズ組織を考えると、頻度より月に1回品質の高いものを、などとという話もあります。DORAの中では、開発スループットとサービス安定性は両立できるという結果になっているようです。原様より「質とスピード」というセッションの紹介も頂いたので、このキーワードで検索してみるのもよさそうです。
DORAの中では、Capabilities, Performance, Outcomes という関係が語られていますが、そこらへんが強引にIBM製品にマッピングされる会話も続く中・・・
このセッションで最も語られたかったと思われる、「Instana CI/CDパイプラインフィードバック」の機能について、原様に熱く語って頂きました。
この「Instana CI/CD パイプラインフィードバック」は非常に簡単に使うことが出来る機能で、アプリケーションをリリースする時に、Instanaにリリースマークを送るようにすると、そのタイミングのマーカーがInstanaダッシュボードで確認出来るようになります。これによって、運用チームは、いつアプリがリリースされたかもわかるし、その前後でのシステムの状況に比較もわかるようになります。アプリもそうですが、Terraformなどでも使えるということで、幅広く見える化が進みそうです。会場にいた人誰もがこの機能の効果に納得し、コミュニティ全体としてこの機能の活用を高め、日本のシステム現場を幸せにしていこう、という空気になりました。
私の部門でも、早速その後情報交換が進み、皆さんここらへんを確認し始めています。
パイプラインのフィードバック - IBM Documentation
パイプラインのフィードバックの統合 - IBM Documentation
Instana Pipeline Feedback Concourse Resource
Instana Pipeline Feedback CircleCI Orb
さらに、YouTubeの動画なども見つかりました。
さて、デプロイが増えるということは、障害は増えていきますが、そこで「エレガントパズル」という書籍も紹介して頂きました。
障害の復旧観点でInstanaに何か機能がないか、ということでIBM CSMの古川さんから、Intelligent Remediation機能を紹介してもらいました。分析して最適な推奨アクションを提示するこの機能ならDORAメトリクスの障害復旧までの時間短縮に貢献出来るのでは、という話になりました。
セッションの最後には、InstanaがDORAメトリクスへより貢献出来るよう、機能改善要望である Aha! の紹介がされました。もしご興味がある方は、是非こちらを確認して、1票投票されてみて下さい。ユーザーからの投票やコメントが、将来的に製品の機能に繋がる仕組みの1つですね。
Add an integration with a source code management/testing tools such as GitHub/GitLab/Jenkins to measure Four Key Metrics(DORA Metrics)
さて、ユーザー会も大変盛り上がり、最後はTechXchange Las VegasでInstanaの事例紹介をされるAiritech山崎様より意気込みを語って頂きました。その後は懇親会へ。楽しい夜となりました。