APM(Application Performance Management)製品である、IBM Instana Observability のユーザーコミュニティである "Instana Observability User Group(Instanauts_jp)"ですが、毎月のオンライン開催に加え、3カ月に1回のオンサイト開催があり、本日私も参加してきました。
Instanauts_jp#4 みんなのInstana 全社展開とAI Observablity
会場は新宿にある Airitech 様のオフィスで、30名近くが集まって、製品事例や機能を学び、相互交流を行う素晴らしいイベントでした。司会は私のチームのCSM河野さんでした。
臨場感のあるレポートは、X(Twitter)がよいと思いますし、詳細を学ぶには、今後投稿されるであろうスライドや関連Qiita記事を見るのがよいと思いますが、私が気になったところや、是非共有したいところを抜粋します。
最初は、スポンサータイムということで、Airitech様からのお話がありました。
まずはなんといっても、この Instanaをテーマにした漫画が公開された件です。直感的でわかりやすいですし、このようなタレントが社内にいらっしゃって素晴らしいです。
Instanaトラブルシュート奮戦記 第一回(1/6)
— Airitech株式会社|「プロセスマイニング入門」Kindleで発売中 (@AiritechSupport) March 7, 2024
システム遅延が発生し、エンジニアがシステム改善に向けて奮闘中。
いろいろ手は尽くすものの、解決策は見つからず。
そんな中、そこに現れたのは…まさかのIBM Champion!?#APM #AIOps #instana pic.twitter.com/fSGiE4mhrG
それから、みんなでナレッジを公開して共有していこうというお話がありました。具体的には、IBM Communityの1つである「IBM TechXchange AIOps Group Japan」のフォーラムに投稿しようという話です。私自身は、長らく別製品(Lotus Notes/Domino)が、1990年代からグローバルレベルでフォーラムを使って情報蓄積してきた経緯を知っているので、大賛成ですし、是非単発で終わらず、みんなの力でこれを作り上げていければと思います。私のチームメンバーも回答などで貢献出来ればと思いました。
投稿例:
Instanaでシステム影響度(Impact)の高い処理を抽出する方法はあるでしょうか?
それから、IBM TechXchange 2024 @ Las Vegas でのスピーカーを目指そう!という話も刺激があってよかったです。ランゲージバリアというのは大きく、どの製品コミュニティでもなかなか日本からのメッセージは伝わりにくいのですが、愛が強いところは、それでも一目おかれます。
丁度スピーカー公募も始まったことですし、まずは応募することが大事です。もしネタがあって公募を悩んでいる方、英語だからと躊躇されている方がいれば、是非私もお手伝いさせて頂くのでご連絡を頂ければと思います。
次は、GMOあおぞらネット銀行様から、「 Instanaを全社展開したらこうなった!」というタイトルでの講演。
全社展開において「リアルタイム」「障害対応」「共有」というキーワードで進めてこられてきた経験を共有頂きました。
devopsだけでなく、ここに biz も入ったトライアングルを目指されている点は興味深く、ネットバンクさんとして、エンドユーザーからのアクセス状況が可視化されてリアルタイムで把握できる点は、確かに、強力なのだろうと思いました。
「全てのサービスをInstanaで可視化」「APMの民主化」など、パワーワードも飛び出し、共感度の高いセッションでした。QAも盛り上がりました。
まだまだ、Instanaを使い倒して頂けそうですが、こういう現場のニーズから、製品の価値が高まって行くのはとてもよいですし、それほど是非日本発として Vegas で発表したいですね。
続いて、IBM平岡さんから、「OpenLLMetryとInstanaで始める大規模言語モデル(LLM) & AIアプリケーションのAI Observability入門」という、技術難易度高めなセッションがありました。
生成AIとInstanaの関係という話から入りましたが、このセッションは、Instanaに関係する数あるロールの中から、「AIエンジニア」がInstanaを活用することで価値を高めることが出来る、というセッションでした。
OpenLLMetryという言葉が出てきて、馴染みのない方がほとんどだったでしょうが、LLMアプリケーションの監視に使える技術で、OpenTelemetryをベースにLLM出力とデバッグ機能を拡張したOSSだそうです。実際のデモでは、生成AIへの入力を行いながら、それをInstanaで可視化出来ることを示していて、わかりやすく説明されていました。Instanaの新しいユースケースの可能性と言えるのだと思います。
最後に、IBM Champion担当として、力強く、ご参加の皆さんへIBM Championをご紹介されましたが、強い製品コミュニティからIBM Championというのは次々生まれて行くものですので、是非多くの方に目指して頂きたいと思いますし、そのご支援をしていきたいと思います。
セッション最後は、CSM古川さんとJackyさんから、最新機能のご案内。
ステータスページや Self-Hosted の新しい形(K3s)、Turbonomicとの連携などが共有されました。
SaaSをお使いのお客様には影響はないですが、多様な環境をサポート出来るInstanaという意味で、私はK3s版についてが気になりましたし、ステータスページのような些細なものも、本日のような場で共有出来てよかったと思います。
終わった後は、ドリンクや軽食でネットワーキング。私も、予想もしない方から声をかけられて、かなり驚きましたが、よい出会いになりました。
次回のオンサイトは、6月になりそうですね。楽しみです。